2019/03/12
パネライスーパーコピー、新体制でコレクションを再編
1997年からパネライスーパーコピーを率いていて同社を人気ブランドへと押し上げたアンジェロ・ボナーティ氏がCEOを退任し、2018年4月に元ロジェ・デュブイCEOのジャンマルク・ポントルエ氏がパネライ新CEOに就任した。2019年のSIHHはその新体制での新たなビジョンと、そのファーストコレクションに注目が集まった。
まずウォッチコレクションの再編だ。これまでは「ラジオミール」、「ラジオミール1940」、「ルミノール」、「ルミノール1950」、「ルミノール ドゥエ」の5コレクションであったが、新体制では「ラジオミール」、「ルミノール」、「ルミノール ドゥエ」、「サブマーシブル」の4コレクションの構成となる。ラインナップをコンパクトにまとめ、サブマーシブルがコレクションのひとつとして格上げされたことが大きな違いだ。それに伴い、サブマーシブルはダイヤル上のロゴが変更となり、これまでの「LUMINOR SUBMERSIBLE」から、今年からは「PANERAI SUBMERSIBLE」へと変更になっている。従来のサブマーシブルも順次この仕様に変更されていくという。
今年はもちろん、コレクション再編の目玉であるサブマーシブルが主役だ。パネライはルーツを示すヒストリー、自社によるムーブメント開発、ケースの新素材開発を重視しているが、サブマーシブルはケースに新素材を試みる役割を担っている。プロフェッショナルダイバーズであるサブマーシブルにはケースに高い耐腐食性、耐衝撃性、耐磁性が要求されるからだ。これまでも2015年にはカーボンをベースとした複合素材の「カーボテック」、2017年にはガラスのような質感を持つ非結晶の特殊合金である「BMG-TECH™」が発表されてきた。今年は「エコチタン」と呼ばれる天然資源の採掘からではなく、リサイクルチタンが由来となる新素材が登場。金属の成分そのものはチタンだが、高級時計で初めてリサイクルチタンを導入した意義は大きい。こうしたハイテク素材を採用したパネライならではのラインナップが充実した。
一方で、パネライの腕時計を買うと、そのモデルの世界観を体験できるツアーがセットになった限定モデルも登場。「サブマーシブル マリーナミリターレ カーボテック™ 47mm」では、イタリア海軍特殊隊Comsubinとともにダイビングを含むトレーニングセッション、「サブマーシブル マイク・ホーン エディション-47mm」では冒険家のマイク・ホーンとともに北極の流氷間で行われる地球環境保護や自然について学ぶトレーニング、「サブマーシブル クロノ ギョーム・ネリー エディション-47mm」では元フリーダイバーチャンピオンのギョーム・ネリーとモーレア島でダイビングをできるといった、特別な体験がセットになっている。昨今、モノ消費からコト消費への消費動向の変化が叫ばれているが、パネライは高級腕時計業界での先陣を切った。高い商品力とアイデアを備えた新作を提示し、新体制の存在感を印象付けた2019年のSIHHとなった。